永遠の片想い
こうして二人で並んで願い事をすると、一緒に過ごしたクリスマスを思い出す。


今日は、何を願えばいいのか。

本当に叶えたい願いは、結局また神様に言えないままだった。


「よし、おみくじ引くか」


その声に私は祈りの手を下げ、目を開く。


「運が良かった方のおごりだからね」

「おう」


彼の笑顔に全て甘えられたら、それは一体どんなに楽だろう。

シュンくんとの距離が近くなる度、私は嫌な女になっていく気がした。


「俺、末吉だって」


そう言って、引いたばかりのおみくじを私に見せるシュンくん。

その姿はまるで幼い子供のようで、何だかかわいくて仕方ない。


「私何だろう」


そう言い、小さな紙切れを開く。
< 178 / 402 >

この作品をシェア

pagetop