永遠の片想い
手渡された絵馬に、私はペンを走らせる。



<大切な人の幸せを
願える女になれます様に>



ねぇ、佳祐。

今日も笑っていますか?


佳祐を想い木に縛り付けた絵馬への願いは、いつか届くのだろうか。


「お待たせ。とりあえず、どっか行こう」


戻ってきたシュンくんに、私は笑顔を見せる。


「てか、着替えたいよね?後でまた合流しようか」


"送るよ"と言われ、私の家に向かう途中、呼び止められた声に振り返る。


「絵里奈、シュンくん」


振り返った先には、チカとミっくんが立っていた。


「おー、あけおめ」


そう言ってシュンくんとミっくんは、いつものように拳をぶつけ合う。
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