永遠の片想い
誰が悪いとかじゃない。


ただ出逢って、恋をした。


その結果が、こうだっただけなんだ。


「マリとも、落ち着いたら話しな」

「はい…っ」

「あと、私達の卒業式は出なさいよ」


先輩はそう言って、太陽のような笑顔を見せる。

私はその言葉に、何度も何度も頷いた。



−−−−−……



あれから変わらない毎日を過ごし、今日は先輩達の卒業式。

卒業証書を受け取る先輩達の凛とした顔に、少し泣きそうになる。


式が終わり、グランドに集まる先輩達の周りには、後輩の人だかりが出来ていた。

その中から彼女を見つける事なんて容易くて、私は駆け寄り声をかける。


「ユキ先輩」

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