永遠の片想い
振り返った彼女は、今日も見とれとしまう程に綺麗だ。


「絵里奈…」


ひどく驚いた顔をする先輩に、胸が苦しくなる。


「卒業、おめでとうございます」


そう言って頭を下げると、先輩の声が震えてる事に気付く。


「うん…ありがと…っ」


顔を上げ泣いている先輩と目があった瞬間、私も涙が溢れた。


「先輩…ごめんなさい…っ」


佳祐を好きになった事を、後悔はしていない。

だけど、大切な人を傷付けてしまった事が、ずっと気掛かりだったんだ。


泣きじゃくる私は、優しい腕に抱きしめられる。


「私も、ごめんね…っ。絵里奈がツライ時、話も聞いてあげられなかった…っ」


先輩は、何度も私に謝った。
< 195 / 402 >

この作品をシェア

pagetop