永遠の片想い
春休みも終わり、桜も散りはじめた頃。

私は一人ある場所に向かい歩いていた。


そしてその場所まで歩くこの道で、今日までの想いを背負う。



−−−−−……



「今日の夕方、来るって」


そう言って切なそうな顔をするトシに、私は笑顔でお礼を言う。


「ありがとね」


強がってるわけじゃないけど、どうしてか私は落ち着いていた。


「本当に大丈夫か?」


心配そうに言うトシ。


「うん」


落ち着いているはずの心境の半面で"大丈夫"と、まるで言い聞かせるように何度も心に思った。


「つーかさ、俺のが泣きそうなんだけど」


トシは、そう言って私に背を向ける。


「やめてよ…」
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