永遠の片想い
子供のように泣きじゃくる私は、もうすぐ本当に手が届かなくなる佳祐に、一生懸命しがみついた。


「好きだよ、佳祐ぇ…っ」


たまらず吐き出した言葉に、佳祐は今までに聞いた事がないくらいの優しい声で返事をする。


「うん、知ってる」

「ずっと、ずっと大好きだったんだから…っ」

「知ってるっつーの」


そう言って何度も頷きながら、繰り返されるありきたりなセリフを、彼もまた一つも聞き逃さずに受け止めてくれた。


そんな佳祐が好きだった。


優しい所も、かっこいい所も、私にないものを沢山もってる所も、全部全部全部、大好きだったよ。


「私、絶対佳祐より幸せになるもん…っ」

「俺もそう願ってるよ」
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