永遠の片想い
あの後、チカ達とは一度別れ、私は家に帰ってきた。

シュンくんに会えるのかと思うと、どうしても胸が弾む。


『じゃあ、俺の兄貴の店行くか』


そういえば、シュンくんのお兄さんは、隣町のカラオケで働いていたなと、いつかのあの日を思い出した。


「チカに連絡しとくね。もう少ししたら家出るから、また電話する」

『いや、迎えに行くから待ってて』


そう言って、シュンくんは電話を切った。

しばらくして鳴り響いた、大好きな着信音に、私は慌てて通話ボタンを押す。


「もしもし」

『着いたよ』

「今、行くね」


階段をかけおり、ママに声をかける。


「ママ!チカと遊んでくる。多分、帰らない」
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