永遠の片想い
「ありがとう」


もう一度お礼を伝えると、彼は"バーカ"と笑っていた。


「ゲーセンで何すんの?」

「プリクラとろう」

「はぁ?まじ勘弁」


単車のキーを抜き、ゲーセンに向かう彼の後を追う。


「佳祐」

「あー?」

「プリクラとろうよ」


佳祐の服を軽く掴み、お願いをする。


「お金出してあげるから」

「随分と上からだな」

「だって…」


一緒にとりたいんだもん。

子供みたいにスネる私を見て、少し困った顔をした彼が口を開く。


「一枚だけだからな」


笑いながら私の頭を撫でてくれた彼の手は、ひどく優しいものだった。
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