永遠の片想い
「そっか」


背を向けた私に、アツシが声をかける。


「絵里奈さん!」

「ん?」


振り返ると、アツシは呟くように苦しく言葉を発した。


「絵里奈さん、すいません」


そう言い残し、部屋に入って行ったアツシ。


「意味わかんないよ…」


何を謝られたのか、わからないまま。

アツシの後ろめたそうな顔だけが、頭から離れなかった。


廊下の窓から見える雪景色を眺めると、何だかやけに切なさが増す。


ミサキちゃんは、一体何を考えてるのか。

アツシからの、あの謝罪は何なのか。


もう考える事すら、めんどくさかった。

部屋に戻り、シュンくんの背中に寄り添う。
< 279 / 402 >

この作品をシェア

pagetop