永遠の片想い
「今日は、甘えただね」


だって、それ以外に想いを伝える術を、私は知らないから。


「二人になりたい」


そんな私の言葉から、私達は部屋を出た。

受付にあるソファーに座ると、繋ぐ手からは愛しさが溢れ出す。


"何かあった?"と、心配そうにする彼に、繋いだ右手を強く握り締める。


「シュンくんはさ、今誰かに告られたら、どうする?」

「何、突然。断るに決まってんじゃん」

「何で?すごい可愛くて、いい子かもしれないよ?」


そう言って俯くと、彼は小さくため息をつく。


「俺は、絵里奈ちゃんがいいの」


その言葉だけで、不安な気持ちが飛んで行きそうになる。


「好きだよ」


どうか、このまま一緒に居られます様に。
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