永遠の片想い
ハルキさんの言葉通り、すぐに席に案内された。

手をあげ、店員さんを呼ぶ。


「オムライスと、グラタン」


"グラタンは海老多めで"と付け加えると、店員の女の子は笑っていた。


「シュンくん、オムライス好きなの?」

「うん、昔から。ガキみたい?」

「そんな事言ったら、私もガキだよ」


そう笑うと、"確かに"とシュンくんも笑った。

何て事ない会話の一つ一つが嬉しくて、一日一日、シュンくんに近付けてる気がする。


頼んだ料理の他に、ハルキさんがケーキを用意してくれた。

メリークリスマスと書かれたチョコレートに、胸が温かくなる。


去年とは確かに違う気持ちの二人が、そこには居たんだ。
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