永遠の片想い
小さな箱に入っていたのは、去年もらったピアスとお揃いの指輪だった。


「ずっと、俺だけの傍に居てね」


佳祐からもらった指輪の跡が微かに残る右手の薬指に、シュンくんがくれた指輪をはめる。


「大好き」


そっと抱き着いた先に居るシュンくんの存在が、本当に嬉しかった。


「シュンくんも、ずっと私の傍に居てね」

「約束する」


抱き締め返す腕の温もりは、何もかも忘れそうだ。


「なぁ!あれ、流れ星じゃね?」


その言葉に空を見上げると、確かに流れた一筋の星。

慌てて願い事をする私達。


流れ星に願う事も、きっと同じ事で。


ずっと一緒だと誓う気持ちも、この時は確かに同じだったんだ。
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