永遠の片想い
泣いている私に、驚きを隠せないでいるシュンくん。


「絵里奈、とりあえず私戻るね」


"あとはよろしく"とシュンくんに言い残し、チカは気を利かせてファミレスの中に入っていく。

チカの心配そうな顔を背中に感じながら、私はシュンくんに抱き着いた。


「どうした?何かあった?」


チカに聞かれた時と同じように、私は何度も首を横に振る。

そしてシュンくんも、チカと同じように何も言わずただ背中をポンポンっと、優しくて撫でてくれた。


「とりあえず、俺ん家行こう」


優しい手に引かれながら、私達はシュンくんの家に向かう。


その間もずっと、私は泣いてばかりで。

でも、繋がれた右手はすごく温かかった。
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