永遠の片想い
夜に何度もかかってきたシュンくんからの電話を無視し、彼の為にと作ったチョコレートケーキは、パパへのバレンタインになってしまった。

シュンくんとミサキちゃんが、あの後どうしたのかは知らないけれど。

今は、そんな事さえどうでもよくて。

この裏切られた気分は、一体どうしたらいいんだろうか。


泣かないのも、私のプライドなのか。


気になるのは、アツシの事だった。

"好きなんです"と照れくさそうに笑っていた相手の想い人が、尊敬している先輩だなんて。

今、どんな気持ちでいるのかな。


連絡先を知らない私は、アツシに電話をかけてあげる事すら出来なくて。

携帯を鞄の奥へと押し込み、倒れ込むようにベットへと体を預け眠りについた。
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