永遠の片想い
私は唇を噛み締めながら、指輪とピアスを投げつけた。


「もう、いらない」


シュンくんは、今何を思っているんだろう。





「バイバイ、シュンくん」





言い訳を聞く余裕もなかった。

何でこうなったのか、理由を考える事さえ今は出来ない。


背中越しに感じる二人の視線と、呼び止める愛しい人の声を振り切り部屋を飛び出した私。


あんな姿を目撃したくせに、シュンくんを嫌いになんてなれなくて。


どれだけ好きなのか。

どれだけ信じてたのか。


そんな事ばかり、思い知らされていたんだ。

今こんなに冷静でいるのは、まだどこかでシュンくんを信じていたからだった。
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