永遠の片想い
携帯を取り出すと、待受には幸せそうに笑う私とシュンくんの画像。

急に襲う寂しさに、心が締め付けられる。


どうしようもなくて。

だけど、誰にも話せなくて。


着信履歴から、唯一話を知っているアツシに電話をかけた。


『はい』


数回コールした後、同じく元気がない様子のアツシが電話に出る。


「アツシ?私、別れた」

『…え?』

「シュンくん家にいたよ…ミサキちゃん」

『絵里奈さん…』

「ごめんね」

『そんな…っ』


"謝らないで下さい"と、アツシは悲しそうにそう言い、声を押し殺す。


「これから、どうしようね」


そんなアツシに、私は無理に笑ってみせた。
< 328 / 402 >

この作品をシェア

pagetop