永遠の片想い
シュンくんは何も言わず隣に座ると、私の手を握り締めた。


もう、振り払う気力もなくて。


優し過ぎるその温もりに、ただ涙が増していく。


「俺ね、絶対絵里奈ちゃんを泣かせたりしないって、ずっとそう決めてたんだ」


シュンくんは、沈黙を破るように話し始めた。


「佳祐と居る絵里奈ちゃんは、いつも泣きそうだったから。俺だったらそんな顔させないのにって、ずっとその横顔を見てた」


私はベットに顔を埋めたまま、シュンくんの言葉を聞く。


「なのに…何やってんだろうな、俺。一番最低な泣かせ方させて」


どんな気持ちで、シュンくんは今ここにいるんだろうか。

本当は、言い訳さえ聞きたくないけれど。
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