永遠の片想い
そんな話をしていると"あのー"と後ろから声をかけられ、私達は振り向く。


「こんばんわ」


そこには、軽く頭を下げるアツシの姿。


「アツシ、久しぶり」

「ちわっす」

「何してんの?」

「今から彼女と待ち合わせなんすよ」


と、照れ臭そうにするアツシを、私と佳祐はからかう。


「いいねー、ラブラブで」

「早く行っちまえ」


アツシは"やめて下さい"と言いつつ、嬉しそうな顔を見せる。


「そーいえば…絵里奈さん、いつ行っちゃうんですか?」


アツシの何気ない一言で、場の空気が一瞬固まる。


「寂しくなっちゃいますね、本当」


不思議そうな顔をする佳祐が、ついに口を開く。
< 359 / 402 >

この作品をシェア

pagetop