永遠の片想い

月明かりの下






卒業式−−−−−……





「何か、意外と実感なくない?」

「確かに」


式が終わり、私はチカと屋上に来ていた。


「ここにいるとさ、仲良くなった時の事、思い出すね」


チカは寂しそうに、そして懐かしむように話し出す。


「絵里奈と仲良くなれて、本当良かった」


"ありがとう"と、彼女は柔らかく笑う。


「私だって、良かったよ。ありがとう」


離れたって、私達はずっと変わらない。

チカは、特別な存在だよ。


「明日行っちゃうのかぁ…」


空を見上げ、涙を堪える。


「休みには帰ってくるよ。チカも遊びに来てね」

「うん、絶対行く」
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