永遠の片想い
「今、行くー」


玄関の扉を開けると、大好きな人達の笑顔が見えた。


「おせぇよ、バカ絵里奈」


ミっくんの憎まれ口も、しばらく聞けなくなるのかと思うと、少しだけ寂しくなる。


「まじ、うるさいし」


笑いながら歩く道から見える景色。

忘れないように、焼き付ける。


卒業パーティーは、地元のカラオケで行われた。

いつもみんなで集まってた、思い出の場所。


色んな気持ちが、溢れている。


「絵里奈」


カラオケの途中、チカに耳打ちをされた。


「どうした?」


躊躇いながら、チカは口を開く。


「シュンくんも…今から来るって」


その名前に、少しだけ胸が跳ねる。
< 368 / 402 >

この作品をシェア

pagetop