永遠の片想い
その背中は、すごく凛としていて。

私も先輩みたいな人になりたいと、やっぱりそう思ったんだ。

見慣れない切符を手に、沢山の想いが込み上げる。


この街で、佳祐を見つけて恋をした。

だけど想い合えなくて、離れて。


シュンくんに支えられて、新しい道を歩き出したのに。

傷付く事を恐れて、気持ちをぶつけ合えなかった。


誰かを好きだと想ったり、仲間の存在に何度も助けられたり。

そんな毎日を過ごして来て、今この場所に私は居るんだ。


だからもう、振り返らない。

前を見て、歩き出すよ。


どこまでも続くこの線路の向こうに、新しい自分を探しに行くんだ。

強くなれるようにと祈りを込め、切符を握り締めた。
< 376 / 402 >

この作品をシェア

pagetop