永遠の片想い
「俺の後輩、絵里奈ちゃんとタメなんだけど、そいつもずっと彼女いないって言ってたから、何なら紹介するよ」


シュウさんの言葉を、曖昧に笑ってはぐらかす。


「気に入ったら、その時はお願いしますね」


そんな私を横目に、アヤカさんが優しく笑う。


「絵里奈には、幸せになって欲しいよ」


そう言って、彼女はグラスに口を付ける。


「…ありがとうございます」


何となく照れ臭くて。

だけど嬉しくて。


泣きそうになる気持ちを抑え、私はつまみに箸を差し出す。


「アヤカさん達の結婚式で、ブーケとれるように頑張ります」

「じゃあ、絵里奈に向かって投げるわ」


そんな会話に、シュウさんはただ笑っていた。
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