永遠の片想い
私も、いつか大好きな人のお嫁さんになって。

みんなに祝福してもらいながら、バージンロードを歩くのが夢だ。


そんな日が来た時、隣にいる人は誰なんだろうなんて。

笑い声が響く中で、私は一人そんな事を思った。


「シュウ、携帯鳴ってない?」


彼女の言葉に少し頬を赤め上機嫌になっているシュウさんは、鞄から手探りで携帯を取り出し電話に出た。


「よくやった!もう店だから」


その会話から、ここに来る後輩だという事を認識する。


「今から来るって。商談うまくいったらしいよ」


"今日あのネクタイしてたからな"と、シュウさんはグラスに手を伸ばす。


「すごいですね」

「思い入れがあるんだろうね」


と、アヤカさんも笑う。
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