永遠の片想い
シュウさんのその言葉に、答えたのは佳祐だった。


「こいつが、ずっと話してた絵里です」

「…えっ?!絵里って…お前にネクタイくれたっていう、あの絵里ちゃん?」

「はい」

「まじかよ…」


すっかり酔いがとんだと、シュウさんは笑う。


「じゃあ、絵里奈が話してた忘れられない男って、もしかして…」


アヤカさんの視線に、私は小さく頷いた。


「まじ?!こんな事あるんだね」

「運命っすよ、絵里と俺は」

「佳祐…」


まさか、佳祐の口から"運命"なんて言葉が出てくるとは思ってなくて。

だから私は、そんな"運命"なら信じてみたいと思ったんだ。


「とりあえず、今日は飲むか」
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