永遠の片想い
今日は始業式だけの為、学校は午前中で終わり。

デートだからと言って先に帰るマリに窓から手を振り、帰り支度を済ませた私は下駄箱に向かう。

靴を履きかえ、乾いた土に足を踏み出す。

佳祐も今日は学校に行ったのかな。

そんな事を考えながら、家までの道を真っ直ぐに帰った。


「ただいまー」


私の声に返ってくる返事がない事はもう慣れてしまったけど、いつになってもこの寂しさは消えない。


両親は共働きだから、仕方ない事だけど。


わかってるけどどうしようもなくて、鞄から取り出した携帯の着歴から佳祐を探し迷わず通話ボタンを押した。


私の予想とは違い、意外にも佳祐はコールしてすぐに出た。
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