永遠の片想い
でもそんな気持ちもつかの間、シュンくんは真剣な瞳で私を見つめた。


「まじだから」


シュンくんの瞳は、私を捕らえて離さない。


「つーか俺、片思いなんて久々なんだけど」


そう言って笑う彼の目を、先に逸らしたのは私だった。


「まぁ、あんま深く考えないで」


そうは言われても、深く考えないわけにはいかない。


私の心が大きく揺れる。


そこから家までの間、何を話したかは正直覚えてない。

でも、気まずくないように一生懸命話し掛けてくれるシュンくんの言葉に、私はひたすら頷いていた。


「ありがとう」


家の前に着き一言そう告げると、シュンくんは"またね"と言って私に背を向けた。
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