永遠の片想い

眠れない夜に

「何食いたい?」


少し後を歩く私に、佳祐が話しかける。


「グラタンがいい」

「お前、本当グラタン好きだな」

「だっておいしいじゃん」


私の言葉に"まぁな"と笑う。


「あ、そうだ。シュンがバイトしてる店行く?」


佳祐の口から出た名前に、思わず黙り込んだ。

立ち止まる私に気付いた佳祐は、不思議そうに問い掛けてくる。


「どうした?」

「やっぱり…今日はグラタンいらない」


そう言うと、佳祐は"何で?"という顔で私を見る。


「ラーメン食べたくなったから」

「ずいぶんと我が儘な女だ」


佳祐はそう言って笑い、私の頭をクシャっとした。

今は、シュンくんに会えないよ。
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