永遠の片想い
迷わずそうだと答える私を見て、シュンくんは俯きながら手を離す。


「ごめんね」


そんな言葉、今の私達には無意味なのかもしれない。


だけど、言わずにはいられなかった。

俯いたままのシュンくんを背に、私は佳祐の元へと急ぐ。


待ち合わせした公園に着くと、辺りはもう真っ暗。

息を切らし公園を見回すと、小さなベンチに佳祐の姿を見つけた。


「佳祐っ!」


愛しい名前を呼んで駆け寄ると、彼はまるで驚いたかのように目を見開く。


「どうした?」


そう言って目線を合わせて前に座ると、佳祐が口を開いた。


「まじで来てくれると思わなかったから」


"ありがとな"と呟き、片手で顔を覆った。
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