永遠の片想い
「今日、あいつとケンカしたんだ。それで…」


言葉に詰まる彼の代わりに、私が続きを言う。


「私を呼んだってわけか」


小さく"ごめん"と呟く佳祐は、一体私に何を求めたんだろう。


「まぁ、よかったじゃん。今の、仲直りの電話でしょ?」


笑いながら涙を隠す私に、佳祐は何度も謝る。


「じゃあ、私帰るね」


たまらずそう言い、頭を下げて謝る彼に背を向けようとすると、佳祐が私の腕を掴んだ。


「待てって、送る」

「大丈夫、一人で帰れるから」


そう言ってそっと腕を抜くと、佳祐は悲しそうな顔で私を見る。


「まじ送るって」


引き留める言葉も、今は届かない。

だって私、今後悔してるから。
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