【クリスマス短編-2009-】クリスマス∞ドール。
目を見合わせてクスクス笑う。
失礼かもしれないけど、松田さんの笑顔ってかわいい。
小動物のようなクリクリした目が急になくなるから、余計にそう思うのかも・・・・。
もちろん、松田さんの笑顔はショップで毎日見ているけれど。
やっぱり、仕事の中で笑うのとプライベートなときとでは微妙に差が出るんだろうな。
とにかく、かわいい。
「もう少しで朝ご飯の用意ができますので、あなたは顔でも洗ってきてください」
「あ、はい」
「タオルと歯ブラシ、用意してありますから。洗顔料は男物で我慢してくださいね」
「いえ、ありがとうございます」
いちいち頭を下げるわたしに、松田さんは“どういたしまして”と優しい微笑みで応えてくれた。
本当、何から何までお世話になりっぱなしで・・・・。
土下座でもしてお礼を言わないと全然足りない。
洗面所に入ると、松田さんの言った通りタオルと歯ブラシと洗顔料がラックに並べて置いてあった。
ブルーのタオルに、ピンクの歯ブラシ・・・・お姉さん用に買ってあったものなのかな。