【クリスマス短編-2009-】クリスマス∞ドール。
この笑顔も。
この声も。
歩く姿も。
ときどき振り返って、わたしのことを待ってくれる松田さんも。
「ちょっと歩くの早いですか?」
「いえ、大丈夫・・・・わぁっ!!」
ぽすっ。
よろけたわたしを抱き止めてくれる、この力強い2本腕も。
「ぷっ。大丈夫じゃないじゃないですか。手、つないでおきましょう。コケるときは一緒です」
「・・・・す、すみません」
すっと差し出してくれた、ちょっと冷たいその右手も・・・・。
全部、全部、夢じゃない。
たぶん。
きっと。
これは。
・・・・夢じゃない。