【クリスマス短編-2009-】クリスマス∞ドール。
開店と同時に我先にとショップの中へ駆け出す女の子たち。
その子たち顔は、なんだかとってもイキイキしている。
「すげー・・・・!」
「で、ですね」
あっという間にショップに消えた女の子たちに、大沢さんと松田さんは面食らった様子。
目をぱちくりさせて驚いている。
「松田さんはやっぱりすげーわ。この取材、絶対に最高の記事にしてみせますからっ!」
すると、女の子たちの熱狂ぶりに編集者魂を刺激された大沢さん。
次の瞬間には、ぱちくりさせていた目をランランと輝かせて何枚もシャッターを切りはじめた。
「あ、ちょっとお話聞かせてもらってもいい? 松田さんの取材をさせてもらっている大沢っていうんですけど」
そして、購入者第一号の女の子2人組が出てくると、すかさず。
そう声をかけて“生の声”を熱心に聞き出し、ペンを走らせる。
松田さんはというと・・・・。
「あ、どうもありがとうございました。はい、頑張ります」
と、握手を求められるたび、まだぱちくりしている目でそれに応えていた。