【クリスマス短編-2009-】クリスマス∞ドール。
 
店内は、今度はメッセージカード書き大会に様変わり。

みんなそれぞれ、黙々とカードにメッセージを書きはじめた。


一番最初に書き終わった店長が、1年の間、閉じたままだったバッグを開ける。

すると・・・・。


「松田君!松田君っ!」


興奮しながら“うーん”と悩んでいる松田さんを呼ぶ。

・・・・そう。

“いつか”と思って隠しておいたあのメッセージカードがこんなにも早く見つけられてしまった。

しかも店長に。


「これ・・・・!」


松田さんが傍に来ると、ほかの人には見られないようにそっとカードを手渡す店長。

・・・・どうせなら呼ぶときもそっと呼んでほしかったな。


松田さん以外の人に先に見られるなんて、あのときはちっとも考えていなかったんだもん。

赤面できるものならとっくにしているし、バッグもとっくに奪い返しているよ、わたし・・・・。


「これですか? ・・・・えっ?」


店長からカードを受け取った松田さんは、金縛りにでも遭ったかのように動かない。

また目をぱちくり。
 

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