秘密の放課後



全部食べる気なの…!?



カゴの中のシフォンケーキサンドから目が離せない。



「ねぇ、キミ今ヒマ?」



頭上から落ちてきた低いけど高い綺麗な声。



顔を上げると、男の綺麗な目に私の顔が写ってるのが見えた。



「…は?」



私が言うと、男はクスッと笑った。



「キミ、今ヒ~マ?」



ジュースのペットボトルを両頬にくっつけてにっこり笑う男。



不覚にも、可愛いな、とか思ってしまった。



「…何でそんなこと聞くの?もしかして、ナンパ?」



ふっと笑いながら、私は言った。



自分でもわかる。



多分、かなり挑発的な顔してる。



「どうでしょ?ま、そんなとこかも?」



男はキレたりせず、ふふっと笑って人差し指を自分の唇にちょんとつけた。



うわ、可愛い…って違う違う!



「何歳?ハタチ過ぎてんでしょ?」



私は意地悪く聞いた。



多分、まだハタチは過ぎてないはず。



だって、見た感じ私の2こ上…18歳ぐらいだもん。



「ん、過ぎてるよ。今23歳だから」





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