ホントの恋
「ん、おはよぉ。」



微妙な沈黙が続く。



「先生、あのさ。」



「何?」



「部屋からどーやって出る?」



「あ、忘れてた。おれ、昨日病院抜け出してたこと忘れてたし。」




「先生の馬鹿ー!お母さん、下にいるんだけど。」



「あ、そうだったな。え?」





「もう!!昨日あたし言ったじゃん。お母さん、いるって。」




「ごめん、聞いてなかった・・。」




「・・・。」




「怒るなって!」





「怒ってないし。」
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