ホントの恋
外を見ると、夏なのにもう真っ暗だった。




「じゃ、先生さようなら。」





「あ、待って。夜だし、危ないから俺が送ってやる。」





「いや、いいです。あたし、1人で帰れるし。」





「一橋・・・夜は、何があるかわかんないし、この時間まで残していた俺の責任でのあるし。」






「じゃ、お言葉に甘えて。」



学校から家までの車の中で長い間沈黙があった。




早く、家に着きたいよー。





「一橋・・・」



先生の手があたしの肩に触れた。




あたしは、突然のことだったから、かなり驚いてしまった。
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