野球少年と彼女と私
そう考えるとすごくガッカリした。


私はすっかり肩も落として、目も眉も垂れてる気がする。

出るのはため息。
頬をつたうのは涙。


自分の涙に薄笑いすら込み上げる。
自分、超馬鹿だった。

向井先輩は何も言わない。
振り返る事もない。

視界が歪んでよく見えなかったけど、向井先輩が静かに去って行くのを私はただ見つめるだけだった。
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