野球少年と彼女と私
「ゆか!! 私ちょっと下行ってジュース買ってくんねえ〜!」


「え? わ、私も行く!」

私が慌ててあいの後を追おうとしたら、大丈夫ってあいが自棄にニヤニヤしてたから
なんだろう?って思った。

一人で屋上にいるのはなんだか心細かった。

「やっぱり‥、私もあいと一緒にジュース買お‥」

独り言を呟いて、屋上を出ようとした時、
私の背後に誰かの気配を感じた。

「なあ?」

‥‥‥え‥

振り返らなくてもきっと分かる。
てか、"私なら"絶対分かる。


この声はきっとあの人。

「向井先輩‥ですか?」


だけど、分かってたけど、間違えてるかもって思ったから一応聞いてみた。
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