野球少年と彼女と私
「へ‥?」

まさかの‥斎藤が言ったらしい
"なんかあったのか?"と言う言葉を。

その口調はちょっとトゲがあったけど
言葉自体は私を心配する様に聞こえる。

斎藤って、いっつも素っ気ないし、
ウザいってゆうイメージが私に染み付いているから、ちょっとビックリした。

「な‥何もないっ!」

斎藤って以外と鋭い奴だって事は、しかと覚えていようではないか。

「あっそ」

‥‥‥‥覚えなくてもいいとは思うけど。

聞いて来た割に斎藤の返事が呆気ない。
なんか‥ちょっとガッカリした気持ちになった。

ちょっとだけ、この話しを聞いて貰いたかった。
辛かったねって優しい言葉をかけて欲しかった。

ただ同情を引きたいだけなのかもしれない。
ただ心配をしてほしいだけなのかもしれない。


私一人で抱え込むのはもう嫌なの。
私一人で抱え込むのはもう沢山。

誰かに聞いて欲しい
抱きしめて辛かったねって優しいく言って欲しい。
どうせなら、まさ君に仕返しをして欲しい。

‥やっぱり‥‥‥仕返しはいいかな。

そのくらい、私は辛かった。
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