野球少年と彼女と私
「ちょっと……………仲良くなって…………………」

「………………あぁ」

「――――……っうぅ…ッ」

あぁもう。
何で私ってこんなに弱いんだろ。
何で私すぐ泣いちゃうんだろ。

だって…だって!先輩に汚いとか思われたくない。嫌いにならないで欲しいから…。あの時の事を言ったら先輩はどんな態度を取るの?それが怖くて涙が出る…。

でも、私が泣く事で先輩困るのに…。

「あのなあ…っ」

顔を背けた先輩は悲しそうに呟いた。
「大胆の事は想像出来てる。どんな事でも言ってみろ、いざと言う時はきっとお前を守るから…」








「ちょっとは俺を信じてみれば?」




そう言って私を見て先輩が照れ臭そうに笑うから余計涙が止まらない。



――――…優しいな、先輩。
あ…っ!そうだ…、そうだよ。先輩は変わってなんかないよ。あの駅のホームから何一つ変わってなんかない。
だってこんなに暖かい瞳で…
優しい笑顔で…
私を守るって言ってくれたんだもん。




「私、まさ君にトイレに引き込まれてそんで…無理矢理…………」


「抵抗したんです…けど全然かなわなくて…結局私…まさ君に…抱かれて…それ以降私会わなかったんですけど、コンビニん時また…抱かれそうになった時、先輩が助けてくれて…」


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