僕の姫に誓います。

「ただいまー。子豚は大丈夫だったか?」
午後9:00。
夕食の支度を済ませ、テレビを見ていたあたしの耳には愛しい…
愛しくて、憎たらしい声が届いた。


「お帰り、うちに子豚はいませんー!」


「怒るな子豚、シワが増えるぞー(笑」


「失礼な!」


「あ、水希宛てにポストに入ってたぞ?」


「え、あたしが帰ってきたときは何もなかったのにな…?だれだ…」


自分で感じた。
手が震えるの。

立ってるのが無理でその場に膝をつくしかなかった。


だって手紙の中味はあたしを怯えさせる以外の何物でもなかったから。
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