ピンキーリング

「・・・成長したんだね」

姫乃はあたしの頭を撫でながらそう言った


「まじ考えられないからー」

「あたしが一番驚いてんの!!」



それから千湖の部屋で昼ご飯を食べて、また恋バナしてた
そんなとき、姫乃が不安そうに聞いてきた




「やっぱ痛い?」




こんな上目づかいで見られたら・・・
江崎先輩もたえらんないよね 笑



「姫乃やったことないの?」

「うん」

「そっかー。あたしは血がめっちゃ出た」

「血ぃー?!」

「千湖が激しすぎたんだよ。」

「沙耶菜は出なかった?」

「・・・少しだけ。」

「やっぱ怖いよね・・・」

「男がリードしてくれるよっねー沙耶菜?」

「うん!」

「・・・有も初めてだよ?」


「「・・・・・・」」

あたしと千湖は同時に無言になってしまった



あの顔で童貞?なくない?
でも姫乃だってあの顔で処女なんだし・・・
人間、外見だけじゃわかんないね



「とっとにかく、怖いかもしれないけど幸せだよ?」


処女の姫乃を怖がらすことだけは避けようと思ってでた言葉




偽りはない
だって
その瞬間は絶対に、相手のことしか考えないし、相手のことを一番愛してると思うから
幸せだって、沙耶菜は感じたよ?
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