Shine―光をください―
初めて聞く病名に、私はただ呆然とした。

「そ、くわん…?」

「はい。あれ?学校で検査したでしょ?ほら、こうお辞儀して…」

「してません。」

そんなこと、今まで生きてきた中で一瞬たりとも。
両手を合わせ、深々とお辞儀をする格好に私はただ、ショックを受けた。

そんな簡単なことで、わかるならやってほしかった。
どうやらこれはもう義務らしい。義務ならなぜ、やらなかったのか。

悲しくて、悔しくて少し身体が震えた。
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