-Marionette-

その「あやの」は王子の父上の専属の付き人の娘で、あやのの兄も王子の付き人をしておりました。
あやのは王子が大好きで、よく王子に遊んでもらっていました。


あやのは王子のひざの上に乗り、
「あやねぇ、おっきくなったられんさまのおよめさんになるー!_
と言いました。
王子は笑いながら
「そうか。楽しみにしているな。」
と申されました。

すると、あやのの兄も
「蓮様、あやのは本気にしますよ?」
と笑いながら言うと、




「かまわないよ。
そうするつもりだから。」

と、王子が申されたのでした。





それを聞いたあやのの兄は嬉しく、ほほえましく思うと同時に、
もう、先の運命が決まってしまった妹をかわいそうに思うのでした。



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