この想いを君に… −あの場所へ−
「パパー!!」

駅に着いて改札を出た睦海は俺を見つけると嬉しそうに手を振った。

俺は軽く、手を上げた。



12月28日、睦海が帰ってくるというので俺は駅まで迎えに行った。



「パパ、見て!!」

睦海は嬉しそうに左手を差し出した。

「おーっ」

薬指にはダイヤがはまったオシャレな指輪。

とうとう光がプロポーズしたんだなって思った。

「高校を卒業したらすぐにって…」

嬉しいのやら恥ずかしいのやら複雑な表情で睦海は俺を見つめている。

「良かったね」

俺は睦海の肩を軽く叩いた。
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