この想いを君に… −あの場所へ−
『門真さんと走り!
むっちゃん、そんなチャンスなんてなかなかないよ。
俺、結局門真さんとは走った事がないから羨ましい』



あ、そっか。

確か光さんはパパが全盛期、全日本で走っていた時は光さんは海外で走っていた。

だから、勝負した事はない。



『パパのお願いだよ』

光さんの言葉に涙がこぼれる。



ひょっとしたら、あと3〜5年って言ってても、それより早いかもしれない。

もしくは生きていても、体の機能が上手くいかなくてバイクには到底乗れないのかもしれない。



「…光さんも来てくれるよね?」

『もちろん!』



よし、じゃあパパと走ろう。
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