この想いを君に… −あの場所へ−
「俺は多分、そんなに長く生きられない」

「……何で?」

わかっているけど、聞く。

知ってるなんて言えばむっちゃんの立場がない。

「筋肉がやせていく病気なんだ。
最後には呼吸の筋肉も機能が停止して死ぬ」

門真さんは腕を差し出して袖を捲った。

筋肉が微妙に動いている。

「意識して動かしている訳じゃない。
勝手に動いている。
これはつい先日から」

皮膚が異様に動いていた。
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