この想いを君に… −あの場所へ−
6.進行
パパの病気が進んでいて、3月末には検査入院をする事になった。

まだ仕事はしているんだけどそのうち出来なくなるのは目に見えていた。



「今年、フル参戦出来なくて良かったかも」

お店の手隙時間に祥太郎とバイクの手入れをしながら話をした。

「俺がこんな事を言うと意外に思われるかもしれないけど、今の俺にはチーム監督なんて出来るレベルじゃない。
光さんがするならともかく…俺はまだまだそこまで考える力なんてない」

祥太郎は手を止めた。

じっとバイクの一点を見つめている。

「それにそーちゃんの事が気になって仕方がない。
こんな事を言われるとそーちゃんに怒られるけど」
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