この想いを君に… −あの場所へ−
「…パパ、誰かに聞いたの?」

部屋を出る時に振り返って聞くと

「誰にも聞いてないよ」

パパは笑っている。

「…じゃあどうして?」

「親の勘」



…納得いかない。



「もし何か…」

部屋を出ようとしてパパの声が聞こえたので私はもう一度振り返った。

「智道の両親に嫌な事を言われたらいつでも言って。
ただ、それだけ」



私は自分の部屋に向かいながら考える。

パパがそんな風に言うなんて余程何かがあるんだろうけど…



一体、昔…

何があったんだろう?
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