この想いを君に… −あの場所へ−
「ここにいちゃ、お邪魔だから」

むっちゃんは手にコップを持ってニタニタと笑っている。

「お邪魔虫は退散します」

むっちゃんはペコリ、と頭を下げて2階に上がっていった。

「…何なの?」

思わず私は呟いてそーちゃんを見つめた。

「いつもならそーちゃんの隣に座るのにね」

そう言って私は椅子に座るそーちゃんを後ろから抱きしめた。



「…真由」

そーちゃんが呟く。

私はそのまま、そーちゃんの肩に顔を埋めて泣いた。
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